催眠とは


催眠と聞くと多くの方が、TVなどの影響により「自分の意識とは関係なく行動を操られてしまうのでは?」とか「自分の知らないうちに何かを話してしまうのでは?」と不安になられるかと思いますが、これらは舞台催眠と呼ばれるもので、私たち催眠療法士が扱う催眠とは異なったものです。

まず、舞台催眠とヒプノセラピーで使う催眠の異なる点は、主導権はいつでもクライアント自身にあるということです。舞台催眠では、大勢の前で自分ではとるはずのない行動(動物になったり、嫌いなものを食べさせられたり、秘密を話してしまったり)を催眠術者に命令されて行ってしまったりしますが、ヒプノセラピーではクライアントの意思によりご自身の心の中に留めておくことが可能です。

催眠は睡眠とも違います。催眠状態の人を見ていると目を閉じてリラックスした状態になっているのでそのように見えるかも知れませんが、脳波はリラックスを表すα(アルファ)波の状態です。かなり深い催眠でもθ(シータ)波で、眠っている時に現れるδ(デルタ)波ではありません。普段私たちが生活している時はβ(ベータ)波を脳波は示しますので、催眠状態はリラックスした状態、様々な知覚が鋭敏になっている状態と言えます。